歯の寿命は長くなった平均寿命に追いついていません。成人の歯は親知らずも入れて全部で32本ですが、40歳代を境に急速に減り、平均的には60歳代で20本にまで減っているのが現状です。では、どうして歯が抜けてしまうのでしょうか?その原因は「むし歯」と「歯周病」です。

「平成11年歯科疾患実態調査より」(厚生省)

 むし歯菌は糖質を栄養にして、ねばねばした物質を作り、食べかすとともに歯垢(プラーク)となります。その中で、むし歯菌が増えて酸を作り硬い歯の表面を(エナメル質)を溶かしてむし歯になるのです。むし歯を放っておくと、歯の根の先にウミがたまって、歯を維持することが難しくなります。むし歯は年齢とともに増え、大人の歯の約半分がむし歯(処置歯も含む)にかかっています。

 歯と歯ぐきの境目に歯垢(プラーク)・歯石がたまると、その中にいる歯周病菌が歯ぐきに炎症を引き起こします。さらにそこにさまざまな要因が加わると歯ぐきの出血や晴れが続き、歯を支える土台まで破壊され、歯がぐらぐらして痛くて噛めなくなり、ついには歯が抜けてしまいます。最近は若い人の歯周病が増え、20歳代ですでに70%近くに達しています。歯周病は年齢とともに悪化して、40歳以降、急速に歯が失われていく原因となっています。


 むし歯や歯周病は単なる「歯」だけの問題にとどまりません。歯と歯ぐきが健康でないと食べる楽しみが減ってしまいます。さらに、胃腸障害や肩こり、頭痛、心臓や肝臓に炎症を起こすなど、全身の病気の引き金となることもあるのです。
資料提供:財団法人8020推進財団