■口腔がんが心配になったら
口の中に気になる症状を見つけたり、何か気になることや心配なことがあったときには、できるだけ早く医師の診察を受けてください。口の中の異常に詳しい科としては、歯科と耳鼻咽喉科があります。
 
■口腔がんの専門家
口腔がんを治療する専門家は、口腔外科(歯科口腔外科)、耳鼻咽喉科、頭頸部(とうけいぶ)外科です。歯科はすぐに思い当たるけれども、口腔外科や頭頸部外科ってどこにあるのかがわからないという方もいると思います。その場合には、まず歯科医院や耳鼻咽喉科医院に行って相談してください。それらの医院が口腔がんを取り扱っている適切な口腔外科や耳鼻咽喉科、頭頸部外科に紹介してくれます。
 
■注意が必要な状態
口の中は鏡ではみることができ感覚も鋭敏です。そのため、自分で口腔がんを発見することも可能です!定期的に鏡を見てお口の中をチェックする習慣をつけましょう。歯磨きの後などがいいと思います。本冊子の最後に、注意が必要な症状を列挙しました。じっくりとご覧になってください。
 
(1)口の中に、「しこり」や「はれ」などの肥大した部分がある。
「しこり」や「はれ」は要注意です。写真は右側のほほにできたしこりで、頬粘膜(きょうねんまく)がんです。
 
舌に発生した「はれ」です。表面はやや硬く、赤い部分と白い部分があります。生検の結果はがんでした。
 
(2)口の中の粘膜が赤くなっている部分がある。
舌の右側が赤くなっています。粘膜が赤くなる病変の中に「紅板症(こうばんしょう)」というものがあり、紅板症の半分はすでにがんになっているといわれています。
 
(3)口の中の粘膜に白くなっている部分がある。
白くなっている左上の歯ぐきは要注意です。粘膜が白くなる病変の中に「白板症(はくばんしょう)」というものがあり、がんになりやすい状態です。
 
(4)口内炎が2週間たっても治らない。
2週間様子を見ても治らない口内炎に似た口の「荒れ」は要注意です。写真は口内炎に良く似た歯肉がんです。
 
(5)口の中から出血がある。
がんの表面はただれたりえぐれたようになるのでちょっとした刺激でも出血します。写真は出血の原因となった口蓋から歯肉にかけて発生したがんです。
 
(6)入れ歯が痛みや腫れで合わなくなったり、違和感がある。
写真は入れ歯が合わなくなって歯ぐきの痛みの原因となった右側の下顎の歯肉がんです。
 
(7)原因不明の歯のぐらつきが続いている。抜歯後なかなか治らない状態が続く。
歯肉がんでは歯を支えている骨が吸収されるため歯がぐらつきます。写真は歯のぐらつきの原因になった下顎の歯肉がんです。ぐらついた歯のまわりの歯肉が盛り上がって潰瘍を作っています。
 
(8)その他

見た目は変化がなくても、食べ物が食べづらい、頬や舌を動かしづらい、しゃべりにくい、口の中に痛い部分がある、舌や口の中のその他の部分にしびれ・麻痺(まひ)感がある、首の周りのリンパ節が腫れているといった症状はがんが原因の場合があります。

 
ご自分の口をよく観察して、(1)~(8)の状況に似たような症状を発見した時はすぐに医療機関を受信しましょう。
 

 

 

資料提供:財団法人 がん研究振興財団