■通院
  口腔がんの診断は視診と触診から始まります。典型的な口腔がんは、盛り上がったようなかたまりや、しこりを伴う潰瘍(粘膜表面がえぐれて欠損が生じた状態)です。その他に、粘膜が白くなったり赤みを帯びている状態もがんが疑われることがあります。
 
■転移
  転移とは、血液やリンパ液の流れに従ってがん細胞が体の他の部分に移動してその部分で大きくなったものをいいます。口腔がんの転移しやすい場所は首のリンパ節と肺で、これらの早期発見にはCTやPETが有効です。
 
■再発
  再発とは、治療により一旦がんが消失した後に、再びがんが発生することをいいます。
 
  口腔がんの再発や転移の多くは治療後2年以内に発生します。そのため、治療後2年間の経過観察は特に重要です。
  転移や再発が生じたときには治療が必要になります。治療法は部位、大きさ、患者さんの状態などにより様々です。
 
■口腔がんのリスク
(1)「タバコ」と「お酒」
  タバコとお酒は口腔がんの発生の最大のリスクです。タバコを吸う人はタバコを吸わない人の約7倍、飲酒の習慣がある人はない人に比べて約6倍口腔がんが発生するという調査があります。また、「タバコ」と「お酒」には相乗効果があり、両方の習慣がある人は片方だけの習慣がある人の数倍発がんの危険性があるともいわれています。すなわち、毎日「タバコ」を吸って「お酒」を飲む方は、両方の習慣のない方と比べると口腔がん発生のリスクはきわめて高くなります。

(2)虫歯・合わない入れ歯・歯周病
  虫歯で欠けた歯をそのままにしていたり、入れ歯やさし歯が合わずに舌や頬、歯肉の粘膜を傷つけたりこすれるなどの刺激があると、口腔がんの危険性を上げることも指摘されています。特に舌がんの発生に、歯やさし歯による刺激が強く関係するといわれています。また、口腔がんが発生した方の多くは、口の中が不潔で歯石や磨き残しが多く、歯周病になっています。

 
■口腔がんにならないための心がけ
  口腔がんにならないための予防法としては次のようなことがあります。
(1)タバコ、お酒を控える
(2)偏食せず、栄養のバランスのとれた食事をする。
(3)歯磨きやうがいなどを行い、口の中を清潔にする。
(4)壊れた入れ歯、合わない入れ歯、治療していない虫歯などのとがったかど、破れたかぶせものなどをそのままにしておかず、きちんんと治療する。
 
■かかりつけ歯科医を持ちましょう
  口腔がんの予防および早期発見で特に大切なことは、かかりつけ歯科医を持ち定期的な診察を受けることです。これにより早期に発見される口腔がんは確実に増えると考えられます。さらに、虫歯や歯周病の早期治療、入れ歯の適切な調整ががんの予防にもつながります。つまり、かかりつけ歯科医により、口の健康が守られ、一生楽しく食事をしたり会話をすることができるようになるのです。
 

 

 

資料提供:財団法人 がん研究振興財団